薬王堂気まぐれ通信使№846  2023-5-28
Yakuoudo Capricious Communications Satellite

5月28日の日曜日、3人の友人と県北の高野町周辺に行ってきました。
かつて、この地域は辺鄙なところで陸の孤島と言われるような場所でした。
今では高速道路(温品バイパス~山陽自動車道~中国自動車道~尾道松江自動車道)が出来て我が家から高野ICまで2時間もかからず行くことが出来ます。


午前10時には高野ICに到着しました。
高野ICでは地元の野菜を少し買いましたね。
そこから横長に広がる高野町を東に進み王居峠(おいだわ)まで行きました。
王居峠には荒神神社と八幡神社がありその周辺を散策しました。
なんでも王居峠の名前の由来は後鳥羽上皇が隠岐に島流しになる道中、ここでひと休みされたことからだとか!地元に詳しい人から聞きました。
気が付いた植物を紹介してみましょう!
ミヤマヨメナ 
オウレン(セリバ形)
ハクウンボク
スミレサイシン
タチシオデ
タチドコロ
マムシグサ(雌花)
ハシリドコロ
オオバショウマ


高野町の田んぼには稲が植えられています。


サラシナショウマ
ゼンマイ
ミヤマハハソ
イヌガンソク
ツクバネソウ
アマチャヅル
ユキザサ
アオキ
マルバフユイチゴ
カキドオシ
ヤマウコギ
ウワバミソウ  地方名=ミズ


ウワバミソウ

などなど・・

道を折り返して蔀山(しとみやま)周辺で山道に入ってみました。
戦国時代、このあたり一帯は鉄の産地であったことから争いが絶えず蔀山にも山城があり古戦場となった場所です。
地元の人によれば60年前まで蔀山東斜面の岩肌に『ほ』の字が書かれていたとか・・今は樹木が繁茂し見えなくなっているそうです。
ここでも植物を見てみました。
ツルニンジン (茎葉を折ると乳液が出てきます) 根茎
エゾユズリハ
ミョウガ
ミゾシダ
ウリノキ
トチバニンジン


トチバニンジンの群生


ツノハシバミ
アキチョウジ
アキギリ
ニワトコ
ハナイカダ
ムラサキマユミ
エンレイソウ
ノアザミ
アキカラマツ
ヤマボウシ
クシバタンポポ
ミヤマガマズミ
タニウツギ
サワフタギ 曲げても折れないサワフタギ
カマツカ  別名=ウシノハナグリ  
キキョウ
などなど・・
一株トチバニンジンを掘ってみました
今年の茎の他に12の茎痕がありましたので芽生えから13年経ったものと思われます。


トチバニンジンの根茎


リンゴの栽培地を見ながら高野ICまでもどり高暮ダムに行くことにします。
ここまでの道は悪く冬の間は通行止めになっていたと聞きました。
高暮ダムは昭和14年から建設工事が始まりましたが電力需要が高まった戦前~戦中のこともあり、多くの朝鮮人労働者の犠牲があって建造されたと聞きます。
線香と造花が供えらた慰霊碑がありました。


高暮(こうぼ)ダム、梅雨を前に水位を下げているそうです。


ダムの下にはホオノキの白い花が咲いていました。
植物を見てみました。

ダイセンミツバツツジ
キヨタキシダ
ヤマイタチシダ
ツルアジサイ 花芽のある葉
コアジサイ
ホオノキ
マルバマンネングサ
ヤマツツジ
クマノミズキ
シシガシラ
ミサキカグマ
スイカズラ
オトギリソウ
サルナシ
マタタビ


サルナシとマタタビの茎の違い


ヒメコウゾ
サンインシロカネソウ
サンインシロカネソウは少し花の時期が遅すぎたようです。
開花時のサンインシロカネソウ(2001年4月1日撮影)
などなど・・


神野瀬川


ここを流れる神野瀬川には川底から泡出ている場所があります。
途中、杵築(きづき)神社に立ち寄ります。
以前、この神社には農耕牛の種付け杭が残っていていました。
また鉄生産で出て来る砂鉄の残渣(残りかす)=鉄糞が転がっており、今回も比重の重い鉄糞らしきものを見つけます。
杵築神社の天井には絵馬が奉納されていました。
時代の流れを感じさせられるドライブでもありました。
帰宅後は山採りをしたフキウワバミソウ皮を取り料理してもらい美味しくいただいたという報告をいたします。


ホーム  一覧に戻る